少し時間が経ってしまいましたが、いまから1週間ちょっと前の2018年5月19日(土)に開催された、「コミュニティリーダーズサミット in 高知 2018」というイベントに参加してきました。
前半は写真メインのざっくりしたレポート、後半で私が個人的に感じた印象などを書いてみたいと思います。
コミュニティリーダーズサミットとは?
イベント概要にも書かれていますが、いわゆるコミュニティのリーダーやコントリビューター(貢献者)が高知という少しアクセスがしにくい場所に集まって、コミュニティ活動による課題解決の流れをつくる議論を行う、というイベントです。
有料イベント、かつ高知という場所での開催でしたが、70名ものメンバーが全国から集まり、アツい議論が行われました。
私も最近「Tech-on」というIT技術勉強会コミュニティを立ち上げたばかりなのですが、コミュニティマネージャという立場での参加をしてきました。
本編のライトレポート
当日の参加レポートは参加されたみなさまがすでにブログ等でたくさん書かれているので、私からは個人的に印象的だった点を写真をベースにいくつかご紹介します。
まずは「いきなりパネルディスカッション?」「しかも2連発!?」というのに驚きましたが、逆に短い時間で会場との距離を詰める方法としてはよかったのでは?と思いました。
しかもこの2つのトークテーマがどちらも「コミュニティの存在」に据えられていて、同じテーマで別観点からというのがものすごく面白かったです。登壇者のみなさんもバラエティ豊かで豪華です!
今回はヤッホーブルーイング 原さんの特別講演もありまして、大成功したファンマーケの事例も聞けました。私もよなよなエールと東京ブラックと青鬼のファンですが、これまで大規模なイベントをやっているとは知りませんでした。超宴、ファンとしてはぜひ行ってみたい!
途中おやつタイムというのも開かれて、地元の定番お菓子がふるまわれたり
LTでは沢山のみなさんがアツい思いを語りました。
グループ議論では「」というテーマで、参加者が10以上のグループに分かれて議論をしたのですが、とにかくいろんな立場のヒトがいるので議論が交錯しまくり。IT業界人だけのグループ談義ではこうはいいません。しかもこの議論では結論を出すことを要求しなかったので、逆にそれが闊達な議論を生んでいました。 ファシリテーションの方法として一つ面白かった点です。
懇親会も超盛り上がりました
イベント本体とセットになっていた懇親会。
ヤッホーブルーイングさんの公演に影響もあってか、みなさんビールが飲みたくて仕方ない様子(笑)そして、そのヤッホーブルーイングさんからビールの提供が!
会場はもうものすごい熱気で、大声で話さないと隣の人の声もまったく聞こえないくらいの熱量でした。
個人的に驚きだったのは、お寿司やかつおのたたきなどがたくさん振る舞われていたのですが、それらの食事がかなり残っていたこと。これは量が多かったとかまずかったとかでは一切なく、参加された皆様がアツくネットワーキングトークに集中するあまり、あまり食事に手をださなかったからだと感じました。
このあと、懇親会2次会や翌日に大人の遠足というイベントも開かれたのですが、それはまた別のエントリで。
参加者としての雑感
ここからがこのブログエントリのメインになります。
どのくらい盛り上がったのか?
当日は県内や全国各地から70名もの参加者が集まり、非常に熱量の高いイベントになりました。結果的にはかなり大成功だったんじゃないかな?
Twitterトレンドも開催日中はずっと1位獲得してましたし、翌日も2位をキープ。
#CLS高知 がトレンド入り!すげー!! pic.twitter.com/wumAYK3dwt
— SuGi@6/1高知keller@6/3高松アニキン (@candypop0124) 2018年5月19日
そして後日、現地の高知新聞にも取り上げられたようです。私も写ってますね(笑)
異業種交流「コミュニティー」促進を 高知市でリーダーら70人|高知新聞
Twitter界隈、ネット界隈ではかなり「高知」がバズっていて、おそらくですが高知出身の人たちはかなりザワついていたんではないでしょうか? 半分くらい美味しいごはんの写真と、勉強会の写真だったでしょうから、知らないヒトからしたら「????」だったでしょうね。
コミュニティと言う言葉の再定義
そもそも地域に根付く集まりという意味だった「コミュニティ」という言葉は、いつの間にか組織の壁の外側で同じ志を持つ人の集まりという意味に変わってしまっています。
今回のこのイベントでは「地域としてのコミュニティ」と「外の人間と繋がる活動としてのコミュニティ」をつなげて再定義し、それを今回のような物理的な形でイベントにしてしまったアプローチが、個人的には非常に興味深かったです。
もちろん小島さんの人徳、というのもあるとは思いますが、CLS高知には全国のあらゆるコミュニティのリーダー、コントリビューターの人たちが集結していました。それこそ学生から社長、CIO/CTO、漆喰屋さん、市役所職員などなど立場も職種もまったく異なるまさに「NO BORDER」で、あらゆる視点からの経験や意見を聞くことができて、めちゃくちゃ刺激的でした。
遠隔地でやることの意義
なんやかんやで東京に居る人たちはリテラシーも高く、ターゲットのマスも大きく、何かをやるにしてもとにかくいろんなものが不自由しません。成功が裏付けされているとは決っして思いませんが、その可能性が高まることは言うまでもありません。
しかし少なくとも首都圏近郊に比べたら不利な条件しかない地方で活動されている方が創意工夫を繰り返し、失敗と成功を何度も経験しているお話をご本人から直接聞けたことは本当に新鮮だったし、逆に足りているもの/足りていないものの種類や方向性がまったく異なるので、参加者のみなさんの間で交わされるコミュニケーションによって新しい化学反応が起きているであろうことが参加していてよくわかりました。
今回のミートアップは「距離の離れたヒト同士を繋げる」ということが目的の一つだったと思いますが、私自身には仕事の条件が異なる者や経験の質が異なる者同士を繋げることで、これまでとはまったく異なる知的創造を生み出す活動だったと強く感じました。
となるとそれぞれにおいてアクセスまでに距離のある、ある程度の遠隔地でやることに重要な意味があり、高知という決して近隣からアクセスの良くない場所で行ったことは、結果的にその効果を高めていたと思います。
そして自分がいちばん強く感じたことは、参加してみるまで思っても見なかったことでした。
「これは維新志士たちの合宿だ!」
東京で仕事をしていると、何もかも事足りるのもあってか、たとえば社長やCTOのような人たちであっても熱意が足りないというか、熱量が中途半端である人が少なからずいることを感じることがあります。しかし、今回CLS高知で登壇されたメンバーはもちろん、ここに集まってきた参加者の皆さんの殆どが、本当に強い熱量を持った人たちばかりでした。コミュニティを支えている人は、その大半がボランティアで活動されていることを考えれば当然なのかもしれませんが、それでも近くない高知という場に、それなりの時間的コスト、金銭的コストを支払ってまで集まってきたわけです。モチベーションが低いわけがありません。
そしてこの隔世感の中で長い人では2泊3日ものあいだ生活を共にし議論を交わすことで、普段の仕事や生活の延長線上にある勉強会などでは決して得られない「団結感」のようなものを強く感じることができました。どうにも懐かしいこの感覚はなんだろう?と思ったんですが、これは「運動部の合宿」のソレに近いんじゃないかと思いました。
しかも、先に書いたとおり、ここに集まったのは仕事に対する志が異常?に高いサムライ達ばかりです。 ここ土佐という土地柄を借りれば、「これは維新志士たちの合宿だった!」なんて言えるんじゃないかな?とひとり思っています。
まとめ
正直、このイベントにはものすごい興味があったのですが、移動の距離や休日を使うという時間問題など、家庭を持つ私にはかなり厳しい参加条件ではありました。しかし、この条件をクリアして参加して本当に良かった!と心から思っています。
クラウドの界隈では、『巻き込まれてナンボ」という文化がありますが、今回のパターンもそれにちかい形で、親しい人たちからの誘いに乗り、文字通り巻き込まれに行ったとことで、本当に貴重な体験をすることができました。
これからも、積極的に巻き込まれること、巻き込んで行くことを心がけて、楽しみつつ仕事していこう!と思います。