自分の愛用するサービスやアプリのステッカーをノートPCに貼る行為は、エンジニアにとって相手がどのクラスタに住んでる人なのかを推測する材料に使われるもので「自分が何者か?」を示す名刺代わりとなる非常に重要なものです。貼るときは何をはるかニヤニヤしながら悩んだりしてとても楽しいのですが、貼ったステッカーが多ければ多いほど、売却や返却のときに原状回復するときには誰でも気分が滅入るものです。
ステッカーを剥がす行為が余りにも面倒だから貼らない人がいたり、場合によっては貸与PCへのステッカー貼付を禁止している企業もあるようですが、私はスノーボードとクルマ弄りで培った『ステッカー職人芸』とも呼べるスキルがあるので、プライベートのPCも会社貸与にPCにもステッカーはベッタベタに貼っています。
今回、会社から貸与されているMacBook Proが入れ替えとなり返却が必要になったので、せっかくですのでこの職人芸を使って「ノートPCのフタに貼ったステッカーをキレイに剥がす方法」をご紹介したいと思います。
道具の準備
特殊な道具は使わないのですが、1つだけあるケミカルを使います。
①テッシュ+雑巾代わりの柔らかい布
ケミカルを拭き取ったりするのにテッシュがあったほうが良いです。
柔かい布は仕上げ拭きに使いますがなくても大丈夫です。
②スキージー (先が薄いプラスティック製の板)
この写真でいうところの水色の四角いやつがソレ。本来はステッカーやフィルムなどを貼るときに空気が入らないようにしたり、カーフィルムを貼るときの空気抜きに使う道具で、100均などにも売っています。 これがない場合、たとえばギターのピックのようなものでも良いですし、プラスチック製の内装剥がしでも良いです(写真の青と緑がソレ)
先がある程度薄くなっている、プラスチック製の道具を用意して下さい。これがないとここから先の作業がかなり辛いです。
③99工房「シリコンオフ」
SOFT99 ( ソフト99 ) 99工房 シリコンオフ 09170 [HTRC2.1]
- メディア: Automotive
ステッカーの糊をキレイにかつ簡単に剥がすために必須となるケミカル。「ステッカーリムーバー」「ステッカー剥がし」などと呼ばれている専用の製品もありますが、効果はほぼ同じです。私がこのシリコンオフをオススメするのは、ステッカーを貼るときの下地処理にも使うことができるからです。
本来この製品はクルマのボディパーツに塗装を行う際に、塗料が油で弾かれないように「脱脂」するために使う道具です。ステッカーを貼る場所に吹きかけておくと表面の油を取り去ることができるので、ステッカーが剥がれにくくなります。クルマやスノーボードでは屋外で使うものにステッカーを貼るので、この脱脂はステッカーを長持ちさせるためには必須の下地処理と言えます。同じことがPCへのステッカー貼付にも言え、ステッカーを貼る前にフタをこれで脱脂しておくと持ちが全然違います。
PCによらず今後もステッカーを貼ることがあるのであれば買っておいて損はない品です。私はクルマにもスノーボードにも使うので、常に切らさないよう常備しています。
手順
では実際に剥がしていきます。剥がす前の状態がこれです。
貼ったときの思い出などが蘇ってきますね。ノスタルジーに浸りながらステッカーの端から剥がしていきます。
このとき、先程のスキージーやピックを使って、指でつまめるくらいまでステッカーを剥がします。爪でやってもいいですがステッカーの数が半端ないのでまず間違いなく指先が死にます。 端っこをつまんで剥がすときは、なるべくゆっくり、糊が残らないように剥がしていきます。
剥がしたステッカーを再利用し、残った糊の部分に貼ったり剥がしたりペタペタやると少しだけ取り外せます。ケミカルを使うとはいえ糊は少ないに越したことはないので慎重に作業します。
剥がしたステッカーの山。なんだか思い出まで捨ててしまうようで、ちょっと寂しくなります。。。。
これが全部をいったん剥がしたあとの状態。写真の通りですが、モノによって剥がれにくいものとそうでないものがあります。安いステッカーは強度が低いので剥がしにくく糊も残りやすいので、その会社がステッカーにどれだけお金をかけているのかがこれでバレます(笑)
ここで先程のシリコンオフの登場です。糊が残ったところにササッとスプレーし、ちょっとだけ馴染むのを待ちます。
するとこんな感じで糊が溶けてくるので、スキージーを使って擦るとあら不思議!スルスルと糊が取れていきます。
さっきのリンゴマークのところに残った糊を拭き取ったところ。キレイにはがせているのがわかると思います。
あとは同じことをひたすら繰り返していくだけです。
溶けた糊をスキージーでこそぎとった糊はこんな感じでジェル状になるので簡単に布やテッシュで拭けます。
全部キレイに剥がれたら、最後に柔らかい布で全体を拭き取っておきます。シリコンオフは揮発性がそれほど高くないので、液体が残らないようにきれいに拭いておきましょう。
仕上げ拭きを終えた後がこちら。
おや?糊は取れていますが、貼ってあったステッカーの跡が本体に残っていますね。
どうやらステッカーを貼っていないところに「ヤケ」(紫外線による塗装面の劣化)が起きてしまっていたようです。。。これを消すにもいくつか方法があるのですが、どれもノートPCのボディにやるにはリスクがありちょっと面倒なので色々考えたあと諦めることにしました。
ひとまず返却予定のステッカーはがしはこれにて完了です。返却時に怒られないといいけど。。。
【余談】塗装ヤケが気になる方へ
ちなみにこの塗装ヤケを気にされる方は、私がプライベートのMacBook Airでやっている「全面をカバーするスキンシールを貼り、その上にステッカーを貼る」のをオススメします。これならボディに直接紫外線が当たる可能性をへらすことができるので、ヤケを最小限に抑えることができるはずです。
ということで、ノートPCに貼ったステッカーをシリコンオフを使ってキレイに剥がす方法をご紹介しました!
良いステッカーライフを!