日本車からマニュアル設定が消えて行く理由
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http://minkara.carview.co.jp/userid/145756/blog/25267013/
昔は、クルマは男が運転するもので、女性は免許はとっても運転はしなかったらしいですが今は男女に関係なく普通に運転をします。
これまではクルマの運転=男の仕事というイメージでしたが、男女平等に運転できる(する)ようになったことで可用性が高くなり、ドライバーが急に体調が悪くなってもても代わりに運転できる人間が多くなるので、個人的にはとてもいいことだと思っています。
↓参考:僕が生まれた昭和49年では男:女=8:2だったのが、現在では半々まで増加
http://www.npa.go.jp/toukei/menkyo/menkyo11/h19_main.pdf
しかし男性のなかには「マニュアルが好きだ」という人が結構な数いますが、女性でそんなことを言う人は殆ど見たことがありません(周囲ではうちの嫁くらいでしょうか(笑))
この状態で、結婚して1台のクルマを運転するドライバーが2人になると、マニュアルを運転できない(したくない)女性と、マニュアルもオートマも運転できる男性の意見をまとめなければならないので、結局は家族のクルマとしてオートマを選ばざるを得なくなっていく、というのが今の日本のオートマ寡占市場の根本たる原因でしょう。
(もちろん大渋滞や信号機でのストップ&ゴーが多いなども理由のひとつですが)
しかし、ここであるひとつの疑問がわきます。
なぜディーラーはマニュアル設定すらしなくなってしまうのでしょう?
同じエンジン、同じフレーム、同じパワートレインを使っている別のクルマにマニュアル設定があるのならそのクルマとミッションを共有すればよく、新しい技術やパーツなど何も必要ないはずです。
また日本国内では販売されていなくても、そのクルマの海外グレード、特に日本で生産して国外に輸出しているようなモデルの中にもマニュアル設定があるにも関わらず、日本国内にはその設定が無いものなどもかなりの数存在します。
(例:マツダ プレマシー、トヨタ FJクルーザー等)
コストゼロで製造できるんだから、殆ど売れなかったとしても、たとえば受注生産になったとしてもグレードを設定しておけばいいじゃないか!多少高くついても買ってやるよ!というのが、我々マニュアル至上主義者の主張だと思います。
この点についてはかなり前からずっと気になっていたのですが、
つい先日、その理由を日産のディーラーの方に聞くことができました。
それは日本国内の制度に問題がありました。
日本でクルマを販売する場合には、車種以外にミッションのグレードも個別に申請する必要があり、この登録に相当な「費用」と「手間」がかかるんだそうです。
つまり、Aというクルマにオートマとマニュアルの2つのグレードを作った場合、本来なら1個の登録で済む所が2つも登録をしなければならず、1つの登録料(と登録にかかった人件費)がバカにならないほどに高額であるために、売れないマニュアルではその金額を回収できないのです。ただでさえコスト削減をすすめて車種やグレードを減らしていこうという努力をディーラーが行なっているなかで、回収のあてのない余計な出費など出せるわけがない、というのが各ディーラーが軒並みマニュアルを設定しなくなっていった本当の理由なのです。
ここでも「お上」が消費者とディーラーの邪魔をしていたわけです。
すでに安全性が保証されているパーツを使って設定を追加するだけの行為に、回収ができなくなるくらいの莫大な金額を取るとは。。。
日本という国は相変わらずですね。
どうやらマニュアル至上主義者にとっては辛い日々がこれからも続くことになりそうです。
もし日本がTPPに参加したら、外国のメーカーがISD条項を使ってこれらの要らん制度をぶっ壊してくれるかもしれませんが、日本で安く車を売ろうなんて思ってくれるディーラーが果たしてあるかどうか。日本はマーケットとしては飽和してるのは事実だし、そもそも我々一般市民そのお金がありません。(金持ちは安いクルマなど買わない)
まぁTPPになんて入られたら日本はそれどこじゃないでしょうしね。我々庶民はクルマなど買ってる場合じゃなくなります。
次のクルマは「人生で最後のマニュアル車になる」と思って大切に乗ろうと思います。