Retina〜苦悩と成長の8ヶ月〜
とあることがきっかけで書き始めた網膜剥離日記でしたが、書きながら色々と思いが溢れ出てしまい、せっかくだからとラノベ風にでもしてみるか、ってやってみたら、こんな長編になってしまいました(^^;;; 当時は本当にびっくりしたし、悩んだし、泣いたし、痛…
運命の事故から約8ヶ月後の2006年9月4日。 私は、屋内練習場にいた。復帰後初滑りは、当時通いこんでいたスノーヴァ新横浜だった。 snovashinyoko.co.jp おろしたてのヘルメットをかぶって、ハーフパイプのスクールからやりなおした。 ゲレンデの最上部まで…
退院後は、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後といった具合に、徐々に検査の間隔を長くしていく方式で、約半年間定期検査が行われた。 術後は当分の間、走ってはいけない/階段を昇り降りしてはいけない、バイクや自転車に乗ってはいけない等々なかなかの生活制限が…
手術1日後(2006年2月17日) 手術直後はガス封入されている関係で、ベッドを寝かさず座ったまま眠らなければならなかった。これが地味にキツい。 しかし、同室に同じく網膜剥離の手術を受けた戦友がいて、彼らの中にはうつ伏せで寝ている人もいた。剥離箇所…
「終わりましたよ。お疲れ様でした。」 手術室の誰かに声をかけられて、手術が終わったことに気がつく。 いつのまにか左目には鉄製と思われる固くて特殊な形の眼帯がかけられていた。 ベッドに乗せられたまま移動して病室に戻る。 右目で窓の外に目をやると…
「それでは、はじめますね」 「よろしく、、、、お願いします。」 手術のスタート時点は、かなり意識がはっきりしていた。 自分の鼓動の音がはっきり聞こえる。緊張は最高潮を迎えていた。 「いまから麻酔を打ちます。頑張ってください」 予告通り、目頭から…
2024年2月16日 いよいよ手術当日。 開始予定時間の少し前から病室で横になり、点滴を打ちはじめる。 前の手術が押しているようで、なかなか呼ばれない。 私の手術は、その日の最後だった。 看護師さんが呼びに来た。点滴が生理食塩水から安静剤に切り替えら…
2006年2月14日 順天堂大学病院に入院した。入院から手術までは2日間ほどの時間があった。 この間に、ドクターとの何度かブリーフィングを行い、手術の説明を受ける。 もともと私の目は「網膜格子状変性」という網膜が普通よ人よりも剥がれやすい状態になっ…
「Retina -苦悩と成長8ヶ月-」新作を投稿しました #電磁波に撃たれて眠りたい!
2006年1月18日 1週間経過後の再検査。再び散瞳を行った。 ドクターによる詳細な診察結果はこうだ この剥離は今回の事故が原因ではなく、ずっと前に起きている 現在剥がれた網膜がひらひらしている状態だが、根本の部分が自然治癒で中途半端に治っている これ…
[ 2006年1月10日 結膜下出血した右目のことが心配だったので、念の為、かかりつけの眼科に行って再検査を受けた。 ここで、衝撃の診断を下されることになる。 「出血した右目のほうには特に問題はありません。 ですが、左目のほうは網膜剥離を起こしています…
2006年1月9日 富良野スキー場でパーク内を滑走中に転倒した。 スノーボーダーたるもの転ぶのはいつものことだったが、このときは少しスピードが出すぎていた。 大きなウェーブの頂点から空中に放り出され、何も制御ができないまま固く締まった雪面に顔面を強…
今から20年ほど前の2005年の冬。 当時アラサーだった私は、スノーボードに狂っていた。 社会人3年目で結婚した妻と一緒にどっぷりとハマり、年間滑走日数は平均で30日超え。 最も滑った年は42日だった。 春〜秋にかけて貯めたお金を、冬の4ヶ月…