デジタル漬けな生活に辟易してくると、たまに訪れる「アナログ回帰」が、またやってきました。
もともとアナログ派だった私は効率を求めてデジタルに行き、またアナログに戻ってくるみたいなことを何度も繰り返しています。今回のフルテレワークは、長い新幹線通勤の時間や帰り道などの「ジブン時間」を奪い、対面コミュニケーションができなくなった代わりに行われる膨大な回数のWeb会議によって、デジタル偏重にならざるを得ない状況が生み出されました。
プレゼンの草案を手描きで書くことも、日記を書くことも、気晴らしに絵を書くことなどもまったくしない、味気ない日々。。。自分自身を見つめ直す時間もほぼなくなってしまいました。
矢のように過ぎていく日々に、このままでは家族と過ごせた日々の思い出の記録と記憶の両方を失ってしまうかもしれない。そんなえもいわれぬ不安に駆られて、少し前にアナログで1行日記をつけだし、その流れで休日だけはバレットジャーナルをつけることにしました。
その結果、ただ漫然と過ぎ去っていくだけの日々に色合いが戻り、なんだかとても意味のある、味わい深いものに変わった感じがしました。
↓1行日記はNOLTY、バレットジャーナルはモレスキン、ボールペンはジェットストリームというアナログ派ド定番セット
話をここで「メモ」に移します。
以前は100均のメモ帳を持ち歩いていたり、モレスキンにメモを書いていたこともありました。が、100均はそもそも愛着が沸かないし、モレスキンだとどこか勿体ないが先に立ってしまって安易に書きなぐれないことから、長くは続きませんでした。その結果、メモもデジタルを使うことになります。
仕事中はMac純正のメモ、外出中はiPhone純正のメモを使い、それぞれを同じAppleIDで同期していたのですが、このメモは結局はテキストエディタでしかなく、頭に浮かんだことを瞬間的にその場で「書き殴るもの」としては役に立ちませんでした。
先のアナログ回帰で味をしめた私は、メモ帳も再びアナログ回帰することを試みます。
メモ帳界の帝王「RHODIA」
メモ帳にも色々ブランドがあり、モレスキンと並んでニーモシネやロルバーンなどなどメジャーどころがいくつもありますが、今回は名前は当然知っていたけれどこれまで一度も使ったことのない「RHODIA」に手を出すことにしました。
サイズはメモなので手軽に持ち歩けることが大前提。No.10ではモレスキンと変わらないし、No.12では小さすぎる。ということで手のひらサイズのNo.11に決定。
そして何より私の心を動かしたのは、純正カバー「ePURE(エピュレ)」の存在です。
https://www.bloc-rhodia.jp/#accessories
横浜市金沢区にある「クィル・アンカ」という文具店でその存在を手にとって見た時に、合皮とは思えぬその質感と手に収まる大きさに一発で惚れ込んでしまいました。
↓「しっとり」という表現以外が見つからない、手に収まるサイズ感と質感
↓フラップも柔らかいけれどくたくたではないので指でフリップできます
↓表面はRHODIAのイメージカラーのオレンジにRHODIAロゴの型押し
↓裏面は黒で統一。オレンジのステッチが映えます
↓横から見るとこんな厚さ
メモ帳カバーとしてはまずまずのお値段でしたが、納得の逸品です。

ロディア メモ帳 エピュレカバー No.11 方眼罫 オレンジ cf118118
- 発売日: 2020/01/17
- メディア: 付属品
木製の軸を持つボールペン「SLIP-ON SIERRA」
次に目をつけたのがコレ。地元付近にあるinkという文具店で見つけてこちらも即買いしてしまいました。
サイズと色がRHODIAのNo.11にぴったり!というのが最初の印象だったのですが、手にとってみてびっくり。なんとも言えない軽さと触り心地で、あとから調べて分かったんですがこのボールペン、本体の軸部分がINCENSE CEDARというシダ類の「木」で出来ているのです!
一番わかりやすく言うと、まさに「鉛筆」の質感です。アナログ派にはわくわくさせるものがありますね。
書き味も非常にスムーズで、ペン先は0.5mm。ちょっと調べたところだとこいつの中身はOHTOという会社が作っているペンのOEMで、それをSLIP-ONさんが販売してるようです。 OHTOはそもそも技術はしっかりしてる日本企業だし、替芯もあるので安心です。

木軸ボールペンS ショートサイズ 木製 ナチュラル WBP-3501 スリップオン
- メディア: オフィス用品
後付ペンホルダー「LEUCHTTURM1917 PEN LOOP」
最後はこれ。なんて読むかわからなかったけど文具屋でよく見かけた「LEUCHTTURM1917」(ロイヒトトゥルムと読むらしい)という、モレスキンに似たノートを作っているドイツの会社が出している後付のペンホルダー。おそらく自社製品に使うことを目的に開発されているようですが、両面テープで貼り付けるだけなので他社のノートにも使えます。
↓本体がめちゃ小さいけど目立たせるためにノートと同じ大きさの紙にくっつけてある
↓中身はドイツ語で書かれてるから意味は全くわからない笑 けどノートにつけることはわかる
↓これだけで700円以上するけど、ePUREのこの位置にドンピシャでフィット!
↓強固な太いゴムのペンループを後付けできるのは魅力的。SIERRAの太さにもマッチ。

ロイヒトトゥルム ペンホルダー ブラック 304637 正規輸入品
- 作者:VARIOS
- 発売日: 2019/11/01
- メディア: オフィス用品
RHODIA+ePURE+PEN LOOP+SIERRA
上記すべてをドッキングさせたのがこちら!どうですかこのシンデレラフィット!
左手でフラップを上げ、右手でペンを抜き、そのまま親指でノックしてメモへ。大きさや太さがSIERRAのサイズでないとePUREにマッチしないし、ノックタイプでないとさっと書き出せない。すべてがパーフェクトな組み合わせ。
まとめ
実際にこのセットで出先でも家でも思いついたら即メモができるので、わすれがちだったいろんなことを思い出したり、空き時間に思いにふけったり、いろんなことが出来るようになりました。コロナ禍で忘れ去っていた「人間らしい生活」を、すこしずつ取り戻せてきている気がします。
それにしても、ヒトって書かないと覚えないんだな〜とつくづく思いました。そして、自分の手に馴染むお気に入りの製品を見つけて、大量生産の安物に手を出さず、少々値段が貼ったとしても愛着を持って使うってのが大事だなと。エンジニアとしてキーボードやマウスにお金をかけるのも重要だけど、発想や着想を残しておくための手段にこだわることも大切な努力のひとつだなと思いました。
RHODIA愛用者のみなさま、初心者のワタシに色々教えて下さい〜