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エンタープライズ・コミュニティジャーニー〜Tech-on活動1周年を振り返る〜vol.3「成果&まとめ編」

3部作でお送りしてきました本エントリも今回でいよいよ最終回。 「成果&まとめ編」になります。

vol.1:立ち上げ編 (http://blog.mamohacy.com/entry/2019/07/05/114927
vol.2:スケール編 (http://blog.mamohacy.com/entry/2019/07/06/113238
vol.3:成果&まとめ編 ← いまココ!

今回は1年間の成果を数字で追いつつ、定性的な成果もお話し、最後にこれからの活動について触れたいと思います。

定量的効果

まずはコミュニティイベントとしての「数字」を見てみます。

述べ開催数

現時点での支部数は正確には4つあり(Tech-on、Tech-in、Tech-in AWS、Tech-in IoT)、キックオフから1年間に開催された勉強会イベントの全開催リストがこちらになります。開催数は1年間の月数を超える14回で、ゼロからスタートさせたコミュニティで集客対象が非常に広いことを考えるとなかなかの数ではないでしょうか。

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述べ動員数

そして動員数は累計でなんと1100名を突破。こちらも当初予定していたよりも遥かに多い人数になりました。

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規模成長率

規模成長率でいっても目を見張るほどの数値となっており、これも完全に私の予想を超えたものでした。

動員数が増えたことはもちろん、Tech-inとして参加部門数や参加グループ企業数が大幅に増えたことと、運営コアメンバーの所属部門が6つまで拡大したことなどから、コミュニティ活動の文化はすでに1社・1部門のものではなくグループ全体にまで広まったと言えるでしょう。

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数字だけで見ても、定期的に開催する(2ヶ月おき)という目標は1度も欠損することなく達成できましたし、1年を待たずして支部が生まれ、その支部も3回のイベントと100人以上の参加者を動員することができました。大きなトラブルやミスもなく、コミュニティイベントの運営そのものとしてはまさに大成功であったと言えると思われます。

定性的効果

定性的効果としては、 社内における「風向き」「期待値」が変わったことが大きな変化だと思います。

まずTech-inに関しては、背中を押してくれた上司により幹部や役員クラスに活動をインプットし続けてもらえたことと、参加者の範囲が技術本部を超え、社内のなかでかなり広範囲に広がったこと、また事務局による全社展開に向けた活動などが功を奏し、なんと年度末に行われた全社員に向けた大規模な説明会で、幹部からTech-inの活動が写真付きで紹介され、今後は社として公的にコミュニティ活動そのものを支援していくという旨も発表されました。

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その結果、事務局への問い合わせは急増し、運営スタッフに新しいメンバーが入ったり、また別のコミュニティを立ち上げたい、別の社内事業とコラボしたいといった新しいシナジーが生まれ始めました。回を重ねるごとに関連部門や関連会社がどんどん増えていくなか、コミュニケーションパスが広がっていくのを手に取るように感じることができ、そしてあのキックオフから1年後に起きたたこの大発表は、運営メンバーのみんなを大興奮させました。


Tech-onに関しては、会社の名前を出していないこともあり社内への反響はまだこれからといったところですが、少なくとも社外には「Tech-on」として認知度がつきはじめており、継続して行ってきた種まきの結果、Tech-onがどのような活動を行っているのかという認識も広がり始めています。また参加いただいた方にはどういった趣旨やメンバーで行われているコミュニティなのかはご理解いただけていることもあり、趣旨に賛同いただけた皆様に何度もリピート参加していただくなど、社外とのエンゲージメントも少しずつ高まってきたのではないかと思います。

↓Tech Playではフォロワーの数も増えグループページの1枚めに登場 f:id:mamoahcy:20190707235832p:plain

そしてTech-on/Tech-inの両方に共通して言える定性的効果として、この活動を通じて部外・社外の技術者と知り合えた社員が、次の新しい出会いを生み出していくという「出会いのループ」が起こり始めているという点が挙げられます。Tech-on/Tech-inそのものが、次の出会いのHubになり始めているのです。キックオフのときに掲げた「技術者同士を人と人とのネットワーキングで繋ぐ」という当初の活動目的は、1年を経てついにその成果を感じ取れるところまで来れました。

弊社におけるコミュニティ活動が、文化といえるところに到達するまで、あともう少し、です。

これからのTech-on&Tech-in

最後に、これからTech-onとTech-inについて触れておきたいと思います。

Tech-onは、2019年7月8日に開催される#07で1周年を迎えます。この会の最後にいくつかのサプライズ発表を用意しており、これを機にTech-onは新たなステージに踏み出すことになります。

一方Tech-inは、社内のコミュニティ文化醸成のフラグシップコミュニティであり続けながらも、徐々にその役割を技術特化コミュニティであるTech-in支部を増やしていくことにシフトしていきます。

またそのTech-in支部については、すでに年度が切り替わるタイミングで「支部制度」を制定し、支部を名乗るための明確なルールも制定されています。グループ企業内のシナジーをホンモノにすべく、グループ企業から立ち上がるTech-in支部コミュニティも生まれてくることでしょう。

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そしてもうひとつ。

vol.2のときにお話したように、すでにTech-onとTech-inのコミュニティ・リーダーはそれぞれ「かず」と「hayase」に立ってもらっていますが、それぞれのコミュニティ活動1周年をもって、これまで私が名乗ってきた「コミュニティ・マネージャ」というロールそのものを、現リーダーの2人に引き渡します。

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正確には事務局のリーダーという立場からも身を引き、事務局チーム自身も独り立ちします。今後も当分の間は両方のコミュニティの運営や事務局運営には携わっていくのですが、それぞれの主管は完全にチーム側に引き渡すことになります。

実をいうとTech-onの立ち上げ当初は、この引き渡しのタイミングはもっとずっと先になるだろうと私は予想していました。エンタープライズにおいてはプロジェクトの進行は一般的に見ても非常に遅く、ましてや文化を変えるなどといった活動なら尚更です。また私が社内AWSエヴァをしていた頃の経験からいっても、少なくとも自走まで2年くらいははかかるだろうと考えていました。しかし現コミュニティリーダーの2人や事務局のメンバーは、自らのやるべき行動に信念と強いモチベーションを持っており、いまこのタイミングで預けてもまったく問題ないと確信できました。私が夢見た「エンタープライズ企業におけるコミュニティ文化の自走」という節目は、スタートしてから1年と3ヶ月という異例のスピードで迎えることができたのです。

この偉業は私の思いだけでは絶対に辿り着くことができなかったはずです。関わってくれた多くの運営メンバーや背中を押してくれた上長の方々、初めての試みにアドバイスをくれたコンサルの長沢さんや友人のみんな、そしてなによりTech-onやTech-inに参加してくれた皆様のおかげで成し遂げたものです。本当にありがとうございました。

成果&まとめ編 のまとめ

3部作という超長編に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

Tech-on/Tech-inのこれまでとこれからの活動は、vol.1からvol.3のなかで書いてきたとおりです。このままコミュニティの自走が続いてくれれば、きっと2020年度がスタートする頃には、弊社のコミュニティ文化は必ずや花開いているはずです。そして、我々が主導してコミュニティ活動をプロモートする必要がなくなったとき、文化醸成は完遂となります。その日が必ず来ることを信じて、これからも私たちは活動を続けていきます。

この記事が、悩めるエンタープライズ・コミュニティマネージャの一助になれば幸いです。 本当はもっともっと伝えたいことがあったのですが、残念ながらいろんな理由でかなりカットしているのも事実です。 質問/疑問などありましたら、私や「かず」「hayase」に遠慮なくご相談いただければと思います。

またスタッフ一同お待ちしておりますので、今度はTech-on/Tech-inの会場で是非会いしましょう!

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